2017/04
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日本語教室(バルセロナ)から(6)教えながら考える「ひらく・あく」



日本語教室(バルセロナ)から
(6)教えながら考える「ひらく・あく」

 

「開・閉」の「ひらく・とじる」「あく・しまる」(あける・しめる)の使い分けは学習者にとっても難しいが、日本語教師にとっても、なかなか厄介だ。

 

私は両者の違いを端的に説明しなければならない場合、「ひらく・とじる」は「中心から二方向以上に広がったり狭まったりする動作」、「あく・しまる」は「一方向だけに広がったり狭まったりする動作」と教える。

 

今回の授業も、それで充分だと思っていた。

まず分かりやすい「ひらく・とじる」の例から始めた。

 

「花がひらく」とは言うが「花があく」とは言わない。「掌(てのひら)をひらく」とは言うが「掌をあける」とは言わない。同様に「本をとじる」とは言うが「本をしめる」とは言わない。ここに「ひらく・とじる」の意味の本質がある。

いずれの例も「二方向以上」に広がったり狭まったりする、という原則で学生たちも納得する。

 

一方「引き出しをあける」「シャッターをしめる」の例を出して「あける・しめる」が「一方向だけ」に広がったり狭まったりする動作であることを説明する。

 

ところが、「目をとじる」は自然だが、「目をひらく」はあまり使わない。むしろ「目をあける」と言うのが一般的だ。(瞳はひらいたり閉じたり自在にできないから「瞳を閉じて」は流行歌の歌詞だけにする)

 

さらに、「ドアをあける」「ドアをひらく」は両方とも可である。これは「(引き)戸をあける」(一方向に広げる)と「扉(とびら)をひらく」(二方向に広げる)が両方とも「ドア」に引き継がれた感がある。「ドアがひらきますので・・・」とも言うし「ドアをあけてください」とも言える。両方とも違和感がない。

 

窓の場合は「引き戸方式の窓」は「窓をあける」で、「観音開き方式の窓」だと「窓をひらく」でいいのか? あまり使い分けないで「窓をあける」が優勢のようだ。

 

では、「目をあける」と「目をひらく」の違いは何なのか?

「薄目をひらく」とは言わないで「薄目をあける」と言う。ここから考えると、光が差し込む程度の目のひらき方は「ひらく」とまで言えなく「あける」となるのか?

「空ける」「明ける」のイメージを「開ける」に使っただけなのか?

 

「目を見ひらく」という表現がある。目の上下の扉を「ひらく」のは「薄目をあける

程度ではなく、意識的に大きく見開いた時にのみ使えるイメージなのかもしれない。

「目をひらかされた思いがする」という比喩的表現がそのことを裏付けているのだろうか?

 

そんなことを考えさせられ、それこそ「目をひらかされた」思いがした授業だった。

授業中に考えるヒントをもらうことは少なくない。



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tag : 開く・閉じる あく・しまる 目をあける ドアがひらく

 
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