新しい記事を書く事で広告が消せます。

<連載>サンティアゴ巡礼2014年独吟36句
「31日目の句」
韋駄天の
影も幽(かそ)けき
暁霧かな
1か月も巡礼路を歩いていると、同じ聖道を歩いている巡礼者たちと顔馴染みになる。その多くとは挨拶をしたり話をしたりして、互いの国や名前も知ることなる。
サンティアゴ巡礼では日本人は滅多にいないので、国は覚えてもらいやすい。日本人の男性はスペイン語でjapnés(ハポネス)と言う。
私の名は発音が難しいのか、なかなか覚えられないようだ。自然、私は「ハポネス」と覚えられることが多い。
早足の私は、巡礼でもスタスタスタと歩いているらしい。2km先の巡礼者をいつの間にか追い抜いてしまう有り様である。そんなわけで、あの早足の日本人、と覚えてもらったようだ。
私が後ろからスタスタスタと近づいて来ると、挨拶をして道を開けてくれるようなった。
国際色豊かな友人たちとの交流は、今回の巡礼の大きな財産になるだろう。
さて、韋駄天のはずの私も、今朝の濃霧の中では自分の影もしかとは見えず、まだ昨夜の夢の中を歩いているような、自分ながら、ふあふあとした足取りに感じた。
霧の中の巡礼もなかなか幻想的で、すれ違う人も直前にならないと気づかないほどだ。
今朝はSarriaのアルベルゲを出発し、濃くなってくる霧の中を、足元を一歩一歩確かめるように進んでいくしかなかった。それでも濃霧の中を、Barbadelo、Brea、Ferreiros、Rozas、Vilacháを通り抜け、本日の宿泊予定地Portomarínのアルベルゲに無事到着した。













<↓クリックすると関係ブログが見られます>



- 関連記事
-
- <連載>サンティアゴ巡礼2014年独吟36句「33日目の句」 (2015/06/10)
- <連載>サンティアゴ巡礼2014年独吟36句「32日目の句」 (2015/06/01)
- <連載>サンティアゴ巡礼2014年独吟36句「31日目の句」 (2015/05/24)
- <連載>サンティアゴ巡礼2014年独吟36句「30日目の句」 (2015/05/18)
- <連載>サンティアゴ巡礼2014年独吟36句「28日目の句」 (2015/04/11)